ロブはマンチェスター・ユナイテッドとクリケットを愛するイギリス人です。
もう10年来の友人です。
彼は私の友人にはフットボールを”サッカー”と言います。
サッカーは米語だからイギリス人はサッカーって言わないと思われているでしょうが、
彼は極めて環境適応能力に長けています。
スタバとマックを嫌っても、携帯はiPhoneで野球も観ます。
アメリカ嫌いじゃないのかい??
私に気を使ってベイスターズを応援してくれています。
さて、そんなロブは前歯がすきっ歯です。
ロブの友達のビル君もすきっ歯です。
フランスでは、すきっ歯を “幸運を呼ぶ歯 ”と言うらしい。
だからなのか、あのシルビー・バンタンも若かりし頃よりすきっ歯です。
ブリジット・バルドーもしかり。
イギリスでも “ラッキーな歯 ” と言うらしい。
エルトン・ジョン、エイミー・ワインハウスもすきっ歯のまま。
古いけどマルゴ・ジェリーのレイ・ドーセットも。
北アイルランドだけどジョージ・ベストもすきっ歯だった。
アメリカでは、ザック・エフロンのデビュー当時はすきっ歯だったが、最近は隙間が消えた。
何かしたようだ。
マドンナは相変わらずすきっ歯なのに。
すきっ歯は多くの人にとって審美的関心事のはずです。
文献を調べても洋の東西を問わず散見されます。
が、見た目を気にしない人は、食べたり喋ったりする時の機能的問題がなければすきっ歯はOKなのでしょう。
さて、すきっ歯は原因が多数あって、多因子が関与していることもあります。
顎の大きさに比べて歯が小さい
舌が大きくて歯を外側に煽っている
上唇小帯が長く、歯と歯の間まで伸びている
歯の数が少なくて隙間ができた
余分な歯が真ん中にあって前歯がくっつくのを邪魔している
舌を出したり、指や鉛筆などを噛む癖がある
口蓋裂
などなど…
上記のように原因はいくつもあります。
治療するときは、まず原因を探ります。
排除できるものは先にそこから始めます。
原因によって治療開始時期も異なります。
治療は前歯の隙間をキュッと閉じておしまい、あるいは詰め物や被せ物を併用することもあります。
全体の歯を移動させなければならないこともあります。
後戻りさせないためにはどのような方法を採るか、これも大切なことです。
さてさて、あのロブにこの話を聞かせたら、
まず、イギリスで“ラッキーな歯 ”なんて聞いたことがない、すきっ歯を気にしない、
だからエステ目的で治す人はいないんじゃないかと言っていました。
歯科矯正は、もしやるとしてもだいたい12歳までで終わってるし、14歳以上で装置がついていた同級生を見たことがなかったし、特に問題ではないので治すのにそこまで高額なお金を払うことはないだろう、とも言ってました。
ランカシャーの静かな街に暮らすイギリス人の個人的意見でしたが、エステ的な矯正は、
いかにも“アメリカっぽい”ので イギリス人はそういうのを嫌う人が多いのかもしれませんね。
今回はここまで。
またのお越しをお待ちしております〜
おまけ
今回のW杯ラグビーでロブはスコットランド・ラグビー協会に「恥を知れ!」と怒っていました。4年前ですが、ビル君は日本がW杯ラグビーで南アフリカに勝ったときに涙を流して喜んでくれました。今回、スコットランドに勝った瞬間に一人部屋で嬉しくてシャウトしたそうです。