しみず小児歯科のブログ
〜歯科医がお口のことを自由気ままに書いてみた〜
物理

葉っぱが風で揺れるのはなぜ?

裏山の散歩道を歩いていたら奇妙な動きをする葉っぱを見つけました。

地縛霊、あるいは、山の神からのメッセージ?

 

風に当たって葉が揺れます。

茎がバネのように働き前後に揺れます。

風の力が葉に伝わって振動を起こしているのです。

しかし、この揺れもいつか収まります。

揺れを止める力が働くからです。

それは大きい葉っぱの空気抵抗や茎の内部構造にある摩擦抵抗のようなものから生じます。

もし、この揺れを止める力がなければ葉っぱは風に吹き飛ばされてしまいます。

この力がとても大きければ葉っぱはぴくりとも動かないはずです。

ほどいい風で葉は一定の振幅で振動します。

葉にかかる風の力は一定ですが、その一定の力がいつの間にか振動する力に変化させられ、振動がどんどん成長することがあります。

揺れを止める力が働かないどころか逆に振動の成長を促進させる働きを起こすのです。

それで葉は霊が取り憑いたかのような動きをするのです。

実際には振幅が無限まで成長することはないので、成長の途中で茎が折れるとか、

振幅がある一線を越えると揺れを止める力が働いてある一定の状態より成長しないようにします。

ある物に振動が加わるとそれも振動します。

ところで、振動ではない力がかかったときにも振動を起こすことがあります。

これを「自励振動」といいます。

自励振動は振動が自らを励まして成長する振動なので、振動に振動を取り込んでどんどん成長する振動です。

ということで、このシダの葉は未知なる力に動かされているのではなく、自励振動ですね。

以前TVで葉のこのような動きを「共振」によると言ってましたが、それはちょっと無理があるのでは。

ある固有振動数を持つ振動系に外から同じかそれに近い振動数で系を揺すると共振と呼ばれる大きな振動が発生するのが「共振」です。