ChatGPTが使えるようになってAIはぐっと身近になりました。
データを駆使して次世代の生活向上に寄与するAI関連の研究は日本学術振興会科学研究費(科研費)という名前の助成金が投与されています。
こんなAI研究に税金が振り込まれているんですよという2例を今回は挙げてみたいと思います。
「これはちょっとカジュアルすぎない?」「フォーマルなジャケットが欲しい」「かわいいのがいいなぁ」
だいたい服装選びのときはこんな曖昧な表現が使われていますが、ピタリと理解することは難しいですね。お客さんと店員さんの解釈に大きな隔たりが生じる原因です。
そこで新しく開発されたAIは全体像を把握した上でシャツ、パンツ、靴など個々の情報も把握して、今のカジュアル度は〇〇%だけどスカートをこれにすると△△%になるという情報を提供します。もうちょっとフォーマルにしたいなと思ったら、どこの何をこれに替えるといいです、あるいは着こなし方をこうするとカジュアル度は変わりますよという情報はお客さんには朗報です。
以上、早稲田大とZOZOの共同研究です
へーZOZO入ってるけど研究費が出るんだ〜。
AIは自ら判断基準を作って運用するので、どのように判断したか人間サイドは分かりません。それで、AIがもし想定外の場面で間違った判断をしたとしても、その判断の根拠を知る由もないので出たとこ勝負みたいなところがあります。
AIを生命に関わることや社会インフラで使うときはどのように予測したかの理由がわかる信頼性が高いことが望まれるのはそういった理由からです。
警察から得た情報から交通量、平均速度が計測されます。そこから道路上のクルマの密度を計算します。
さらに、道路状態、工事、事故などのデータを融合させ、さらに、AIの信頼性を高めるため、AIがどう考えたか解釈できる技術で渋滞を予測します。
膨大な量のデータからこういうときはこうなるといったパターンを何層にもわたって学習させた結果、渋滞のクルマの列の長さの誤差を1時間で40メートル以下という世界最小値を達成させました。
これで、信号機の青赤切り替えのタイミング、空いている道への誘導で目的地まで最適なコースを提供できる日も近いです。
これは京都大の研究です。今回の研究対象は東京でしたが、早く全国の交通量の多い都市部や盆暮の高速道路で活用できるといいですね。
研究費で助成されたAI研究でも今回の2つは随分と毛並みが違いますね。