1.臭いの強い食べ物
ニンニク・タマネギなどの有機硫黄化合物を含む食べ物は口臭の原因になります。
臭い分子が血流に入り、肺や呼吸を通じて徐々に排泄されるので食後に一時的に臭うのであって、口腔内に何か問題があるわけではありません。
ただし、歯磨きでは完全には取り除けないので臭いが消えるのを待たねばなりません。
⒉朝の口臭
夜は唾液の分泌量が極端に減少するので、臭いの原因となる食べかすを洗い流してくれないし、細菌は増殖します。
それで、朝起きた時に息が臭くなります。水分が足りないだけですから、歯を磨き、唾液の分泌が回復すれば口臭は消えます。
口が乾燥すると「朝の口臭」と同様に口臭を誘発するのですが、口の乾燥を起こす原因として、一部の病気や薬に指しゃぶり・おしゃぶり・脱水症状や鼻づまりがあります。
口臭が慢性的な口呼吸によるものだと思われる場合は医院で診断を受けてください。
⒊虫歯・歯の修復物
虫歯で大きな穴が開いた所や詰め物・被せ物のゆるみに溜まった食べかすや細菌は口臭を発します。
ところで、口臭と現在の虫歯数・虫歯経験に相関はありません。口臭と歯磨き回数にも相関がありませんでした。あくまで、穴に溜まった食品残渣(ざんさ)と細菌が原因です。
また、舌の汚れは口臭と相関がありました。舌掃除は大切です。舌ブラシがおえー!となるときはグリコの「ブレオ」を舐めて舌掃除するといいですよ。
歯磨き回数は口臭と相関はないけれど、歯磨き不足で歯肉炎になった場合は歯肉炎の原因菌と口臭に相関が認められています。
歯肉炎は口呼吸で悪化するのでさらに口臭はひどくなる可能性があります。歯と歯茎の境・歯と歯の間(ここはフロスで掃除)を丁寧にきれいにしましょう。
⒋副鼻腔炎(ふくびくうえん)
副鼻腔の粘膜が何らかの原因で炎症を起こしていると、鼻腔や喉に細菌が溜まりやすくなります。そうなると、鼻に溜まった粘膜が喉の奥に滴り落ち、舌の上に置かれると、舌上の細菌が粘液を分解して悪臭を発します。
喉の痛み・鼻腔の炎症・鼻水などの副鼻腔の感染が疑われる場合は、医師の診断を受けてください。
歯磨きやマウスウォッシュだけでは治りません。
体温ほどの生理食塩水でうがい、あるいは、鼻うがいは口臭を和らげます。
⒌扁桃腺(へんとうせん)が大きい
健康な扁桃腺はピンク色で斑点がありません。ところが、扁桃腺が赤く腫れて白い塊が点在している場合は、ひどい悪臭がします。多くの細菌が繁殖し口臭の原因となっているのです。
小児科医に診察してもらいましょう。
⒍異物
子供は好奇心が強くチャレンジ精神旺盛ですから、ビー玉・おもちゃの付属品・お菓子などの小さいものを鼻の穴に入れることがあります。このようなものが子供の鼻腔に詰まってしまうと、悪臭を伴う感染症を引き起こすことがあります。
⒎逆流性食道炎
胃液や未消化の食べ物が逆流するので口臭が起こることがあります。胃液は強い酸ですから、逆流に気づかず放っておくと歯が溶け出すこともあります。
胸焼け、ゲップ、喉の痛みが続くときは医師の診断を受けてください。
大人用の口臭対策用うがい薬(マウスウォッシュ)は、お子さんには辛すぎたり強すぎたりするので、もし使用するなら子供向けうがい薬をお試しください。
未就学児はうがい薬を飲み込んでしまう可能性があるので使用しないようにしましょう。