しみず小児歯科のブログ
〜歯科医がお口のことを自由気ままに書いてみた〜
小児

歯みがきー①乳幼児 〜実践編〜

歯が生えてきたら歯みがきを始めましょう

 

 

膝の上に子どもを仰向けに寝かせてみがく

↑このポジションがもっとも楽に磨けます

お話ししながら、ほっぺや唇をプニュプニュして子どもを安心させます。

ここまできたら歯みがきは楽勝です。

 

 

丁寧に磨いて欲しいのは、歯の根元、つまり歯と歯茎の境です。

 

子ども用、あるいは、子どもの仕上げ磨き用として売られている歯ブラシは、

小さくて毛先が短いものが一般的です。

この歯ブラシで歯と歯茎の境を磨いている時、歯茎も一緒にこすると痛いんです。

特に、上の前歯の歯茎には上唇小帯というポコって感じで筋があって、そこを擦ってしまいがちです。

これは結構痛い!

⇧これが歯みがき嫌いの原因とも言われています。

 

ゆっくり時間がかかっても磨かせてくれるのであれば、この小さな歯ブラシで危険な歯茎を避けながら横への振幅を小さく小刻みに動かして歯と歯茎の境を磨いてください

 

じっとしてくれない場合は、この歯ブラシは凶器になります。

そんなときは、小さな歯ブラシは諦めて、大人の歯周病用歯ブラシを使いましょう。

毛先が長くて、毛の本数も多い、ちょっとモフモフ感のある歯ブラシです。

これを使えば、歯茎に当たっても痛くないし、もちろんキレイに磨けます。

しかも、歯茎にも細菌がたっぷりいるので歯と一緒に磨いた方が衛生的なんです。

 

次に注意して欲しいのは、奥歯の溝です

カチカチ咬む面にある細い溝です。

この溝は浅いこともあれば、筋は細いのに深いこともあります。

ゴシゴシ横磨きするとブラシの毛先は溝の奥まで達してくれません。

 

この溝磨きにはちょっとしたコツがあって、

まず、歯ブラシの毛先を溝にギュッと押し込みます。

それから、振動を与えるように小刻みに動かして汚れをかき出します。

コツといってもそれだけですが、、笑

 

最後に、歯と歯がくっついている場合です。

ここは歯ブラシが入らないのでデンタルフロスが必要になります。

しかし、フロスは意外と難しいと臨床現場でお母さんからよく言われます。

文章や図解では説明しにくいところがあるので、ちょっと自信がない方は

かかりつけの歯医者さんに実演してもらうことをお勧めします。